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ツンデレに悪いヤツなんかいない(たぶん。)
第8章 ツンデレ好きなのか……そ、そうか……
吹き抜ける風がカインの頬を優しく撫でていく。
街を抜けると、そこは一本道で、綺麗な街路樹が自然のトンネルを作っていた。
街灯だけが照らす道の先には、豪華な宮殿の門らしきものが見えた。
(今から彼処に行くのか……)
カインはそんな事を考えながら馬に揺られている。
ハンスは少し馬の速度を弛めた様だった。
相変わらず、カインの心臓はトクトク早鐘の様だったが、少しだけ周りの雰囲気を楽しむ余裕が出来ていた。
「綺麗な所だな……」
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