第1章 久しぶりの…………。
何故彼女達が、こんな田舎の所に居るかと言うと、遡る事数日前の事だった。
大学に入って、2回目の春休みを迎えようとしていた時だった。いつも通りのこの4人のメンバーは、食堂に居た。
稟は、楽しそうな表情をしながら、ある雑誌を広げ、机の上と置く。3人は、首を傾げながらも広げられたページを覗くように、見る。
「ねぇ、此処に行こうよ!ちょうど、良いかもしれないよ!」
稟は、目をキラキラと輝かせながら3人達に言う。
「えっと……。『○○○×××村で、花祭りを開催します。珍しい花が、見られますよ。無料参加です!』……花か……。」
優稀は、読み上げるとすぐに呟く。蓮は、肩を震わせながら、稟に向かって言った。
「お前、ほんと、花大好きだよな!」
「い、いいじゃん!!別に!!」
蓮の言葉に、顔を真っ赤に染まり反抗する。稟の横で、クスクスと小さく笑い、行きたいな、と稟に伝える香李。
稟は、満面の笑みを浮かべ香李の両手をギュッと握り締め、言った。
「流石ッ!私の親友だね!」
稟の行動に、香李は苦笑をする。しかし、稟はそんな事を気にせず、優稀の方を見る。
「優稀も、来るよね?」
「そうだね……。香李も行くなら、僕も行くよ。」
どうやら、優稀も参加するみたいで、その事に喜ぶ稟。じゃあ、決まりだね!と元気よく言う稟だが………。
「ちょっと、待て!!なんで、俺が行かねぇみてぇになってるんだよ!」
蓮の停止の声が、聞こえてくる。稟は、蓮の方を見て呆れる表情をする。蓮は、なんだよその呆れた顔は…と呟く。
稟は、蓮の視線を逸らして………。
「どうせ、聞かなくても勝手に、来るんでしょ?そんな人は、誘わないよ。」
そんな風に言ったのだった。