第1章 久しぶりの…………。
→右に行く。
俺は、右に行く事を決意して歩き出す。家は、ボロボロ状態。触れたら、すぐに壊れてしまいそうな程だ。
「……チッ…。ほんと、迷惑かける奴らだ。それに………。重いな………。」
俺は、地面にある小石を蹴り飛ばし、ひたすら歩く。アイツから逃げていて、追い掛けてくるかと思いきや………。
来なかった。いや………追い掛けて来なかった。帰らせないつもりなのか、と疑ってしまう。
「…………マジかよ。…………何が、楽しいんだ?こんな村に………閉じ込めて………。」
帰らせない………つまり……俺達を此処の村に閉じ込めさせるのが、目的だと考えるのが、自然だろう。
俺は、深く溜息をして空を見上げる。相変わらず、雲一つもない。まさか、こんな事になるなら、来なければとやはり、後悔してしまう。
「………はぁ…。探さねぇとな……。」
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─蓮 終わり─