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密かな交換条件・2【進撃の巨人】

第7章 “憧れの人”



「……私、ちょっと用事を思い出しました。」

「そうだろうな。
多分今彼は部屋にいるよ。」

エルヴィンにそう言われ、
思わず目を丸くする。


「大丈夫だ。
正直に話せば、それで伝わる。」

優しく肩を叩いてくれる
エルヴィンの手の体温が、
自分の気持ちを
後押ししてくれているように感じた。




「……団長、どこまで分かっていたんですか?」

「さぁ。どうだろう。
だが、“団長”だからな。
それなりの洞察力はあるつもりだ。」

冗談めかして曖昧に答えるエルヴィンを見て、
小さく笑みがこぼれる。


エルヴィンが私にとって
“憧れの人”であることを、
ここで改めて確信した。



「ありがとうございます。
行ってきます。」

エルヴィンの部屋のドアを閉め、
ミケの部屋へ急いだ。


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