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密かな交換条件・2【進撃の巨人】

第4章 自然と惹き寄せられる



「今だって店抜けて
フラついてるんでしょ?
早く店戻らないと、またいつかみたいに
本持ってかれちゃうよ?」

「うるせぇなぁ。分かってるよ……
ホントにお前は二十歳か?
俺の母ちゃんでもそこまで言わねぇよ。」


男のその言葉に、
堪えきれず小さく笑い声が漏れた。

すると、女性からの暖かい視線を感じ、
少し顔を上げる。


「あ、やっぱりそうだ。
アンさん、ですよね?」

「……覚えてくれてたんですか?」

「勿論。団長が連れて来てくれた、
大事なお客様ですから。」

女性がそう言った途端、
男の大きなため息が聞こえ、視線を向ける。


「なんだよ、お前ら知り合いかよ!
いい大人をからかうんじゃねぇぞ!」

男は怒っているのか笑っているのか
微妙な表情を浮かべ、
路地の奥へ足早に進んで行った。

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