第1章 歌うことこそ

「あ…嫌？」

急に黙り込んだボクに、心配そうな顔をするみき。

嫌じゃない。嫌な訳はない。

だけど、なんで。

「…なんで、ボクに？」

さっき、レイジたちといたのに。

どうしてわざわざボクを探してたんだろう。

「え。な、なんでって……」

何故か顔を赤くするみき。
ボク何かまずいことでも言ったかな…。

でもなんとなくいつも豪快なみきがテンパっているのを見てるのは楽しくて。

「どうして、ボクに？」

もう一度おなじ質問。

ますますテンパるみき。