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SAOGs

第29章 第51層~第60層 その1 "新生"


「アンタさ…中身分かったからってはっちゃけんなよ」

地面に大の字となったトーマに静かに告げる
ああ駄目だ、関わる度にイライラが増していく

「仲間やろうって言ったのはアンタでしょ。だったらそれらしく振る舞え」

同時に顔の横に剣を突き立てる
その際にボスのけたたましい声が響いたが無視した

「次はない」

それだけ言って剣を抜く
直後、トーマが大きく笑い出した

「良いねぇ、やってみろ! 御してみろよ!」

すぐさま体勢を直した奴に舌打ちを禁じ得ない
だがこれ以上阿呆な事に付き合うつもりはなかった

「考えがあるの」

後ろから聞こえる笑いを無視して私は続けた

「あのボスが影にいるなら、探すより集めた方が良いと思うの。だから…私に集めて」

「つまり、自分の影でも攻撃してお前の所に燻り出すと?」

ジンの言に私は頷いて答える

「で、私の所から出たら消える前に叩いて」

「また消えちゃったら?」

「同じ事を繰り返すだけ」

「無茶苦茶じゃん…でも何もしないよりマシかも」

クリス、リアナも納得したようだ

「ん、やってみよう」

「やらずに死ねるかってな」

エリー、ケンタもやる気だ

改めて全員が武器を構えた
一呼吸おいて、私は口を開く

「準備は出来た…それじゃあ、スタート‼」

意識せずに出た言葉は、部長の言っていたそれと同じであった
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