第3章 --お仕事一日目

『本当に、ちょっとだけですよ？』
白「（無意識なんだろうけど、男はそうゆうのに弱いんだよ）ふふ。」
『何笑ってるんですか。』
白「なんでもなーい。ねぇ、ほんとに可愛い。食べちゃいたい。」
『だめです。』
白「ちぇー。残念。」


なんだか、あたしの色々な気持がバレてそうで、白澤様に顔を見られないように胸にうずめた。そしたら、

白「雛ちゃん…」
『っ！あほかぁぁぁぁぁあ！！』

って言ってキスしようとしてきたから、あわてて手で白澤様の顔を押さえた。それでも、あたしの手のひらには、白澤様の唇の感触があるわけで…。言葉にはしにくいけど、とりあえずハズい！！！


『何しようとしてるんですか！！』
白「またまたぁ～。雛ちゃん、わかったから僕の顔抑えたんでしょ？」
『え！？いや、これは、なんか、反射で！！』

なんか、キスされると思っているのがバレてて、なんだか子ども扱いされてる感じがして、違うと反射的に言ってしまった…。これじゃ、自分で子供だと認めているようなものだ。

『白澤様、あたしで遊んでますね？』
白「まっさかー！僕はいつでも本気だよ？」
『真剣な人は、こんな風に迫ってきたりしませんよ！』
白「なんだろ、雛ちゃん見てると、こう…不意打ちとかしたくなるの。」
『やめてくださいよぉ～。』
白「うそー！雛ちゃんの顔は、『嬉しい！もっとして！』って書いてるよ？」
『か・い・て・ま・せ・んっっっ！！』
白「つれないなぁ。」
『はぁー。もうなんかいろいろとやだ。』


力を入れて腕を伸ばしていたため、ビーンってする…もう。ほんとに何なの…。



とりあえず、離れてくれた白澤様と距離を取りながら、お香さんの姿を必死に探すのだが、まだ戻ってきていないらしく。あたしはわざとらしく重い溜息をついた。







白澤様。貴方は誰の前でも同じ。
いつも誰かを求めてるのに、ナニカ隠してる…。