第1章 --始まりは自己紹介祭。
『くぅ~っ!やっばい!何回見てもカッコいい!』
あ。皆様はじめまして。
あたしは、この物語の主人公、雛と言います。
今、何してるかって?
アニメを見ています。
【鬼灯の冷徹】に、ハマってます。
だって、カッコよすぎない?
みんなイイコだし、なんかおもしろいし。
友達にススメられ、半信半疑で見始めたのですが、すぐに虜になりました。
声優さんも好きな人が大勢出てるし、最高!
ととと。
失礼しました。
えーと、今は6周目?になるアニメ鑑賞中です。
教えてくれた友達とLINEでココがいいとか盛り上がりながら。
今は3話が始まるところです。
オープニングも飛ばせないくらい好きです!
と、一人楽しくお酒を飲みながら幸せ感じてます。
『ん?…なにあれ?』
画面中央に見つけた黒い……汚れ?
いやいや、でも……なんか、動いてる?ような?
くっそ!なんだあれ!!
小さめだし、さっさと取ってしまおう!
右手でテッシュを3枚ほど抜き取り、汚れに向かう。
左手で友達に苦情を言いながら…。
『もーーー。鬼灯さまの寝顔がちゃんと見えなくなるじゃねぇか!』
携帯にくそくそくそくそ!と連打しながら、スッとその汚れに手を伸ばす。
しかし、固いものに触れた感触がない。
どこまで手を伸ばしても画面に手がぶつからない。
おかしいと思い、自分の右手を見てみる…
『んぎゃああぁぁ!!』