第2章 episode 1【アラン】〜出会い〜
「はぁーっ……しょーがねぇな」
ため息と共に、ルリーの横にドカッとしゃがむ音が聴こえた。
「こっち探してやるよ」
またぶっきらぼうにそう呟いて、ルリーの反対側の花壇に腰を落としている。
(ありがとう……)
ルリーは心の中でそう呟いた。
いつの間にか日は傾き、空は綺麗な茜色に染まっていた。
「結局見つけられなかったね……」
「………ああ。」
せっかく協力してもらったのに、見つけることが出来なくて、ルリーは申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
「あの……、一緒に探してくれてありがとう」
そこ迄言いかけて、ルリーはそう言えばまだ名前も聞いていない事に気が付いた。
「あの、名前聞いてもいい?」