第5章 王様と私[R18]
『…ぎ、銀さんですか?』
私は思わず声に出していた。
自分でも思った以上に声が震えている。
「ああ、そうじゃ。金時は酔うと男も女も見境なく抱くからのう」
『……‼︎』
あの、両刀遣い糞ビッチ…!
私の頭にはその一言だけが浮かんでいた。何だか知らないけど無性にイライラする。
「ククッ…本当、あいつとは似たモンを感じるぜ」
「おんしも大概変態じゃからの…男色一本の桂がまともに見えてくるわい」
「違えねェや…クックッ」
この人達の次元に到達するには後どれだけ変態の階段を登らなきゃいけないんだろう。
私は目の前で成される大人の会話に空いた口が塞がらなかった。