第3章 高い場所
あっ、やばい…。教科書忘れた…。
「ねぇ、単細胞君。教科書見せてくんない?」
影山「おいっ!その呼び方やめろっつの。」
「じゃあ、飛雄。見せてくれ。」
影山「いきなり呼び捨てかよ。ほら。そっちが机くっつけろよ。」
「そっちが言えたことじゃないでしょ。ありがとっ。」
結局、隣の席の影山くんのことは飛雄と呼ぶことになった。
まっ、心の中では単細胞って呼んでやるけど。
高校かぁ…。なんか、全然実感ないよな…
てか、あんまし中学校と変わった所ってないし。
というか、授業わっかんない…
数学とかとくに。中学の頃とか動く点Pよ、なぜ動くんだ!とか、弟追いかけなくていいよ、お兄ちゃん!とか。
全然分からんかったし…。
影山「おい、!お前、当てられてんぞ。」
「は?えっ?」
先生「ここ、解いてみろ。」
やっべ。全然はなし聞いてなかった。
「えっーと。点Pよ、止まれ?」
皆「ぷっ!!」
先生「はぁ…。もういい、座れ。」
えっ?なに合ってたの?
影山「お前、なにいってんだよ。今は動く点Pのはなしじゃないけど。」
マジか。まっ、留年を避けられれば問題
ナッシングなのだよ。