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愛しい吸血鬼達とドSな日々【ディアラバ】

第2章 運命が変わる


「はい……。」
そうは言ってみたものの、何から話せばいいのかわからない。
まさかトリップしてきてここの世界の人じゃないなんて言えない…。
そんな時に。

ガチャッ

扉が開いてみんなが反射的に扉の方を見る。

「あ、皆さんお揃いなんですね!」
この、可愛らしいふわふわした女の子らしい声は…
ユイちゃんか!!

「オイ、チチナシ!今すげぇ大事なトコだったんだぞ!?」

「ごめんなさい…。…?貴方はだれ…?」
え、えーっととりあえずゲームの中でもかわいいと思ってたけど実際の方がかわいい!!
すんごい美少女!!
ユイちゃんがいる前では嘘はつきたくない…。
私は腹を括った。

「私の名前は、中野 美月と言います。」

「へぇーっかわいい名前だねぇ♪んふっ」
ライト君、顔がヤバイです。

「あと、私は皆さんのいう通り、ここの世界の住人ではありません。トリップしてきたんです。」
ついに言ってしまった。
どう思われているのだろうか…。

「やっぱり…信じられないですよね…。」

「まあ、信じがたい話ではありますね。」
レイジさん、冷静すぎます…。

そんな時に突然アヤト君が言った。

「おい、美月じゃあお前はなんでレイジの名前を知ってんだよ?」

「それは……私が元々いた世界でみなさんはゲームのキャラクターだったんです…。」

「ゲームのキャラクターだぁ?」
みんなの過去とかのことは…まだ、言わないでおこう。

「はい…。」

二度目の沈黙。
その沈黙を破ったのはまたもレイジさんだった。

「所で貴方、住む家などはあるのですか?」
あ…ないんだもう、何も。家も、家族も、友達も…。
全部…ないんだ・・・

「………ない……です。」

「じゃあこの家に住めばいいじゃねえか。」
まさかアヤト君にそんな事を言ってもらえるなんて思わなくてびっくりした。

「え…いいんですか…?」
いいのだろうか、会って少しも経っていない人を同居させるなど。

「あ、それなら私の隣の部屋が開いてますよ!」
それまで黙っていたユイちゃんが突然言った。

「じゃあ美月さんはそこを使いなさい。」

「わああっうれしいなぁ!ほら、ここって今まで女の子私しかいなかったからうれしいっ!」
私もうれしいなぁ…。



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