第4章 忘れられない君のこと*
家族から引っ越すことを聞いたとき、私は君と離れてしまうことで頭がいっぱいだった。
1番に君に伝えようと思ったけれど、私は結局言えなかった。
だって、君に伝えたら私はきっと泣いてしまう。
感情が全て溢れて、君を困らせてしまうことは分かっていた。
だから、全ての想いに蓋をして心の奥に押し込めた。
後で君から「何で教えてくれなかった?」って怒られてしまって、私は「ゴメンね」と苦笑いで謝ったことを覚えてる。
「だって君と離れるのは嫌だ。毎日君と一緒に居たのに、ずっと君の近くに居たのに。ずっと君の笑顔を隣で見ていたいよ.......君が好きだから。」
そう言えたらどんなに良かっただろうね。