第36章 人事を尽くして天命を待つ。
緑間「そんな事言われたら…せっかく諦めようとしてるのに諦められなくなるのだよ…。」
緑間くんの声が弱弱しく震えている。
るり「…ごめんなさい…。」
緑間「…どうなったにせよ…お前が幸せにならないと許さないのだよ!」
緑間くんはさらにぎゅっと私を抱きしめた。
るり「…うん。ありがとう。」
緑間「…助けられなくて悪かった…。でも、きっと黒子達なら…大丈夫なのだよ。そろそろ時間だろ?ほら、さっさと行くのだよ。」
緑間くんは私を離すとすぐに、私を後ろに向けた。
るり「あの…」
緑間「振り返るなっ!!!!」
私が振り返ろうとすると、
緑間くんはそう叫んだ。
るり「…うん。またね。」
私はそのまま会場へ向かった。
緑間くんは多分…
後ろで泣いていた。
私の肩に少しだけ
彼の涙でぬれたあとがあったから…。
いつだって不器用で
優しい彼の願いは
私の幸せ。
負けられない。
絶対に…。