第2章 ~壊れ始めた精神~
翌朝、小十郎は何時もの様に畑に行こうとして居た。
食の細かった幼少時代の政宗の為に、野菜作りを始めたのが切っ掛けで、野菜作りが趣味に為った。
小十郎の作る野菜の味は絶品だと噂され、今や、日ノ本中から、野菜を貰いに来る様に為った程だ。
小十郎が畑に行く為に歩いて居ると、何処からか話し声が聴こえて来た。
誰が話し合いをしてるのか気になり、声のする方に向かった。
すると、縁側に座った政宗と、政宗の好敵手の真田幸村が退陣して居る所に出会した為、隠れて様子を伺う事にした。
(・・・政宗様と、真田?一体、何を話して・・・)
小十郎は、二人の会話を聴こうとしたが、不用意に近付くと政宗に気付かれる為、其の場で様子を伺う事にした。
小十郎は、二人の会話が聴こえ無い場所に居た。
「・・・oh、真田幸村。元気そうじゃねぇか。」
「政宗殿も御変わり無く、何よりで御座る。」
「世辞は止せ。今日は一人か?」
「ウム。甘味屋で美味な団子が手に入ったので、政宗殿と一緒に頂戴したく参った次第で御座る。」
「そうか。まぁ座れや。」
「忝ない。失礼するで御座る。」