第10章 ~居場所~
オレは、右目を無くした時に居場所を無くした
理由は、既に分かって居た
『オレが、醜い化物に生ったから』
母は、オレが化物だと言った
其の言葉は、オレの心に
鋭く、突き刺さった
オレは、部屋に引き籠る様になった
侍女が来ても、オレは部屋を出なかった
家臣達が、口々に呟いて居た
『跡目は、弟君が継ぐべきだ』
『梵天丸様では、伊達家は任せられない』
其の言葉は、オレの心に
重く、乗し掛かった
分かって居た
右目を無くしたオレでは、伊達家を継がせられない事を
打からオレは
『孤独を選んだ』