第11章 11
話しているとチャイムがなった
みんなが席に着くように動くと
瑞希も自分の席に移動し席に着いた
朝の翔の態度が気になり
自分から話しかけられなかった。
HRの終わりごろ
学級委員の誠一が言った言葉に
2人は衝撃を受けた
「あ、球技大会の実行委員の2人
昼休みに体育館に行ってください」
『「(こ、こんなときに限って…)」』
嫌だ嫌だと思うことに比例して
あっという間に昼休みはきた
依然2人は会話すら目も合わせてなく
別々に体育館に移動したのだった
会議もあっという間に終わり
教室までの帰り道で
「今日は悠斗じゃなくて
俺が送っていくよ」
『え、う…うん…』
「・・・」
『・・・』
「な、なぁ!その…
朝はわ、悪かったな…
お、俺のただの八つ当たりだ」
『えっ…八つ当たり?
私なんかしちゃった?』
「いや、瑞希はなんもしてねーよ」
『本当に?』
「あぁ」
『じゃあ何か悩みでもある?
私でよければ聞くよ?』
「いや、大丈夫だよ。
たぶん俺自身の問題…」
『え?なんか言った?』
「なんでもねぇよ。」
翔の態度をずっと不思議に思いながら
瑞希は翔の背中を見つめていた。