第9章 9
~コンビニ~
『(うーん、どっちにしようかなぁ。)』
「瑞希!なに悩んでるの?」
『あ、奈央。えっとね・・・
こっちも食べたいけど
こっちもおいしそうなんだよね~。』
「じゃあさ俺がこっち買うからさ
瑞希はこっち買えばいいじゃん
そしたら半分ずつ食えるじゃん!」
『悠斗君!え、いいの?』
「全然構わねーよ!」
『ありがと!』
「お、おう(やべッ!今の笑顔サイコー!)」
その様子を見ていた圭は眉間にしわを寄せていた。
「(悠斗も瀬川ちゃんのこと狙ってんのか…?)」
一方、花音は場をわきまえず翔に
強烈なアピールをしていた。
「翔く~ん!花音少食だからー
一緒のお弁当買って2人で食べようよぉー!」
「(あー、こいつうぜー。
さっさとどっか行けや。)」
翔は聞こえないフリをしてずっと立ち読みしていた。
『翔君、戻るってさー!』
「あ、おう」
「(なんなの!?なんであの子ばっかり…)」
花音は暫くすると何か思いついたように
ニヤッと笑った。