第6章 6
~1-B教室~
「(…はー。だる。)」
『(鈴宮くんすっごく機嫌悪いなー!)』
「なあ、瀬川・・・」
『ひゃ、ひゃい!』
いきなり翔に話しかけられて
瑞希の声は裏返ってしまった。
その上噛んでしまったため
余計恥ずかしくなった。
「ぶっ!ははははははっ!
何噛んでんだよ!」
瑞希の顔は真っ赤になっていた。
『…うるさいなぁ…
鈴宮くんがいきなり話しかけたりするから…』
「俺のせいかよー。
それよりタコみてぇだなっ!」
翔はケラケラ楽しそうに笑っている。
『もう!そんなこと言わないでよ!
(てか鈴宮くんってこんなんだっけ?)』
「なに不思議そうな顔してるんだよ。」
『だってそんな風に笑ってるとこ
見た事ないよ!』
「そうか?」
『そうだよ!今までずっと
むすっとしてたし!
それに何か声かけんなオーラ出してた!』
「え、俺そんなんだった?
普通にしてたつもりだぜ?」
『(いや、あれは普通とは言わないよね…)』