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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第16章 雄英文化祭編


「でしたら、もう結構です。彼らは私が預かっているので」

そう言って、子どもたちの前に立つ。
赤ん坊を抱いたまま、エリを自分のそばへ引き寄せ、兄と双子の弟たちを背中にかばう。

それだけで、子どもたちと男子生徒たちの間に、はっきりとした境界線が引かれた。

「……行こっか」

おもちは、子どもたちにだけ聞こえるように優しく声をかけた。

五歳の男の子は、彼女の背中を見上げた。
その表情に、ほんの少しだけ安堵が浮かぶ。

「……うん」

彼が頷いた、そのとき。

「あれ……?」

男子生徒の一人が、おもちの顔をまじまじと見つめた。

「ちょっと待って。あんた、もしかして……」

隣の生徒も、はっとしたように目を見開く。

「あっ!A組の謎の美女じゃね!?」

「えっ、マジで!?」

彼らの態度が、あからさまに変わった。
先ほどまで子どもたちに向けられていた視線が、今度はおもちへと集中する。

「うわ、やっぱり!本物だ!」

「噂になってる人じゃん!文化祭のライブも出てたよね?」

「こんなところで会えるなんて、ラッキーだな!」

おもちは、表情を変えなかった。

「……今度はなに?」

「いやいや、そんな警戒しなくてもいいって!」

男子生徒の一人が、馴れ馴れしく距離を詰めてくる。

「ガキのお守りしてても退屈だろ?せっかくの文化祭なんだし、俺らと一緒に回ろうぜ」

「そうそう!案内してやるよ。二年生だから、いろいろ知ってるし!」

「きっと楽しいって!」

三人は、すっかり子どもたちのことなど眼中にない様子だった。


おもちは内心で小さく息を吐いた。
面倒なことになった。

文化祭の最中に、他学年の生徒と揉めるつもりはない。まして、今は迷子の子どもたちを保護者のもとへ送り届ける途中だ。

余計な騒ぎを起こすのは避けたい。

「お断りします。今はこの子たちを保護者の方のところへ連れていかなければならないので」

彼女は、角の立たない笑みを浮かべた。

「えー、いいじゃん。少しくらい!」

「そんなに急がなくてもいいだろ?」

「子どもたちなんて、先生に任せとけばいいじゃん」

その言葉に、おもちの瞳がわずかに冷えた。
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