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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第15章 死穢八齋會


華やかな金髪。


深紅の唇。


黒いジャケットの裾が、床に広がっている。
その美貌とは裏腹に、彼女から漂うのは、近づくことすら躊躇わせるほどの殺気だった。

スピナーが歯を食いしばる。

「おい……! 死柄木を離せ!」

「銃を向けられているのが分からないの?」

彼女は視線だけをスピナーへ向けた。

「仲間を助けたいなら、まず頭を冷やしなさい。今ここで動けば、状況が悪化するだけよ」


「てめぇ……!」


「二度は言わないわ」



スピナーの足が止まった。

彼女の言葉には、虚勢ではない重みがあった。
撃つと脅しているのではない。


必要と判断すれば、ためらわずに実行する。

そう思わせるだけの何かが、彼女の目には宿っていた。

荼毘は壁にもたれたまま、興味深そうに彼女を眺めていた。

「へぇ……。あの女、やるじゃねぇか」

トガは目を丸くしながら、彼女と死柄木を交互に見ている。

「すごーい。死柄木くん、押さえられちゃってる」

「いやいやいや! 何だよ、あの女! 誰だよ! 強すぎだろ!」

トゥワイスが一人で騒ぎ立てる。
ミスターコンプレスは、いつもの芝居がかった仕草も忘れ、彼女の動きをじっと観察していた。


そして、治崎廻は。
一連の動きを、瞬きすら忘れたように見つめていた。

彼の側近たちが動くよりも早く。
死柄木の攻撃が届くよりも早く。
新入りの用心棒は、最も危険な男を床へ組み伏せ、二丁の拳銃で二人を制圧していた。

しかも、自分自身は一切、死柄木の手に触れていない。

偶然ではない。

状況を瞬時に読み、相手の個性を警戒しながら、最短の手順で制圧したのだ。


治崎の目が、細められる。

「……おい」

彼の声に、彼女は一瞬だけ視線を向けた。


「その男から離れるな。だが、殺すな」


「……了解」


彼女は短く答えた。
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