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雨の神様 【呪術廻戦(春夏秋冬代行者)】

第14章 回雨


1回目の梅雨の顕現が大成功に終わり、早数日。
高専の敷地内は、どこか慌ただしい空気に包まれていた。

「——よし。今日はこれくらいにするか」

「はぁ……、今日も真希さんのしごきはキツかったな……」

グラウンドのベンチに座りながら、私は汗を拭う真希ちゃんや、泥だらけになって笑い合う憂太くんたちの姿をじっと見つめていた。

最近のみんなは、朝から晩まで厳しい訓練をこなしたり、毎日のように別の場所へ任務に赴いたりと、本当に忙しそうにしている。

きっと……もうすぐ2回目の顕現が来て、本格的な梅雨が始まると、外での活動が制限されてしまうからだろうな……。
それに、雨の季節は、呪霊の数も増えてしまうって硝子さんが言っていたし……。

みんながこんなに死に物狂いで動いているのは、私の呼ぶ “梅雨” のせいなのだ。そう思うと、胸の奥がなんだか申し訳なさで小さくチクリと痛む。
そんな私の曇った表情に気づいたのか、真希ちゃんが木刀を片手に歩み寄ってきて、私の頭をクシャクシャと豪快に撫で回した。

「おい、雫。また何か難しい顔してんな。
腹減ったろ、食堂に行って昼飯にするぞ」

「しゃけ、高菜!」

「うん、みんなで一緒に食べよう、雫ちゃん」

『……うん!食べよう!』

棘くんや憂太くんも優しい笑顔で私を囲んでくれて、私の落ち込んだ気持ちは、一瞬にしてあたたかいぬくもりへと上書きされていく。

みんなで食堂へ向かい、机を囲んで賑やかにお昼ご飯を食べる時間は、本当に幸せだった。真希ちゃんが大盛りの唐揚げを私の取り皿に分けてくれたり、パンダくんが、みんなを笑わせたり。
五条先生に買ってもらった洋服を着て、カバンには棘くんから貰った可愛いキーホルダーを揺らしながら、私は心からの笑顔を弾けさせていた。

「ふぅ、食った食った。…午後の任務まで少し時間があるし、腹ごなしにみんなで散歩にでも行くか」

そんな真希ちゃんの提案で、私たちは高専の敷地内にある、緑の豊かな並木道をのんびりとお散歩することになった。
ポカポカとした優しい太陽の光が降り注ぐ中、私たちは並んでゆったりと歩く。
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