第13章 がっつきすぎ?
「……」
「……」
「え?」
二人の反応に、私も顔を上げる。
野薔薇がじっと私を見る。
「……ちょっと待って」
「な、なに?」
「今の言い方」
「うん」
「もしかして、あんた……」
野薔薇が口元を押さえる。
「自分から『してほしい』って顔してる自覚ないの?」
「えっ!?」
顔が一気に熱くなる。
「そ、そんな顔してないよ!」
「してる」
真希ちゃんが即答した。
「真希ちゃん!?」
「いや、今の反応見りゃ分かる」
「どういうこと!?」
「お前、脹相の話になるとすぐ顔赤くなるからな」
「……!」
野薔薇が真希ちゃんの肩を叩く。
「それよ!」
「何が?」
「分かったわ、真希さん」
「何がだよ」
「脹相が悪いんじゃない」
「……ああ」
「この子が可愛いからだわ」
「ちょっと!」
二人が顔を見合わせる。
そして――。
「前言撤回!」
野薔薇が勢いよく言った。
「え?」
「人によるわ」
真希ちゃんも頷く。
「だな」
「そんなんされたら、好きなだけしてあげたくなるわ」
「……え」
私が呆然としていると、野薔薇が身を乗り出す。
「だって考えてみなさいよ」
「う、うん」
「自分のこと好きな彼女がいて」
「……」
「キスしたら嬉しそうにして」
「……」
「しかも『もっとしてほしい』みたいな顔されたら?」
「……そんな顔してないってば」
「してるって」
真希ちゃんが笑う。
「脹相からしたら、たまらないだろ」
「真希ちゃんまで……」
野薔薇が腕を組み、うんうんと頷く。
「むしろ、よく我慢してるんじゃない?」
「そうなの……?」
「たぶんな」
真希ちゃんが答える。
すると野薔薇が、ふと私を上から下まで眺めた。