第11章 いつもの様子 ※
目が覚めると、いつのまに帰ってきていたのか、零は隣で寝ていた。
綺麗な寝顔。目を瞑っているとますます幼く見えた。
起こさないようにゆっくりと身体を起こして時計を見る。
「まだ6時か…」
今日は休日で、友人と外出予定があるけど、起きるには早すぎる。
もう一度寝ようと思い、今度は零の方を向いて横になった。
ずっと見ていられる。触れたい・・・だめ、我慢。帰ってきたのも深夜だと思うし、ちょっと触っただけでも起きる人だから。
なんだか急に、朝、目が覚めたら愛しい人が横にいる現実に幸福感でいっぱいになった。
あぁ・・・そっか。私、今幸せなんだ。
素直にそう思うと、胸が熱くなって、涙が溢れた。
そのとき、急に零が目をあけた。まるで泣いたことに気づいたかのように。
「どうした?」
とても穏やかな声で訪ねてくれた。
「零の顔を見てたら、急に幸せだな・・・って感じて。」
「僕もさっき、同じことを考えてた。」
そう言いながら、指で涙を拭ってくれた。
「もう、零のことが好きすぎて苦しい・・・」
「僕はもうずっと前から苦しい。どこかに閉じ込めて自分だけのものにしたいとさえ思ったよ。」
「ふふっ。なにそれ、すごく幸せそう。」
「・・・そうだろ?」