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①呪術廻戦〜脹相〜

第78章 後日談


「君が禪院家に無理やり連れていかれるようなことがあっても、脹相なら自分で君を取り返しに行くと思うよ」

「……」

「というか」

 五条が少し笑う。

「たぶん僕より先に行く」

「……ありそう」

「でしょ?」

 二人で笑う。

 五条はそのまま彼女の髪を撫でる。

「だから、そんなに心配しなくていい」

「……うん」

「それに、君を禪院家に渡すくらいなら」

 五条の笑顔が、少しだけ悪いものになる。

「僕は脹相に早く君をもらってほしいくらいだよ」

「五条さん……」

「もちろん、君が望むならね」

「……」

「結婚は僕が決めることじゃないから」

その言葉だけは、はっきりしていた。

「君が脹相と一緒にいたいと思うなら、僕は反対しない」

「……本当に?」

「本当」

「五条家も?」

「大丈夫」

「禪院家も?」

「知らない」

「え?」

「僕がどうにかするから」

 あまりにも当然のように言う。

「それに、脹相もいるしね」

「……」

「二人揃ってたら、禪院家だってそう簡単には手出しできないでしょ」

 五条は彼女の額を指先で軽くつつく。

「だから安心して、好きな人を好きでいなよ」

「……五条さん」

「ん?」

「ありがとう」

「どういたしまして」

 彼女が少し嬉しそうに笑う。

 五条も笑った。

「まあ、まだ結婚は先だろうけどね」

「うん」

「……たぶん」

「五条さん?」

「だって脹相、君のこと好きすぎるから」

「……!」

「あーでも案外、僕が思ってるより早かったりして」

「もう!」

 彼女が恥ずかしそうに五条の肩を叩く。

「ははは!」

 五条は笑いながら、彼女の頭をもう一度撫でる。

 その手つきは、からかっている時とは違って、とても優しかった。

「大丈夫だよ」

 もう一度、今度は、保護者として。

「君が選んだ人なら、僕もちゃんと味方するから」
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