第24章 デート 遊園地編
『なんだよ、ヘルマン』
『なんだよ じゃない。アーダルベルト、なんで拳銃で脅したんだ?いいか、この世界ではできるだけ狂気は出すなよ。』
『•••わかったよ。今日は機嫌がいいからな。』
アーダルベルトは意外と素直に俺の忠告を聞いてくれた。腕を組んでうつむきながら言う姿は何と無く可愛かった。
その可愛いアーダルベルトと行くのはお化け屋敷だ。一回お化け屋敷でのアーダルベルトの様子を観察したかったのだ。
しかもお化け屋敷ならヘリコプターの目から逃れられる。
そんな訳で俺とアーダルベルトはお化け屋敷に入って行った。
ー屋敷内ー
屋敷の中は薄暗く、俺たちは離れないように手をつなぎながら歩いた。
(•••呪いしね•••)
いきなり後ろのほうから不気味な声がきこえてきた。さて、アーダルベルトはどんな反応を•••
『ギャー、怖いよヘルマン。助けて〜。』
アーダルベルトは叫び声をあげながら俺に抱きついてきた。
•••えっ?
戦場で 処刑者 と言われているアーダルベルトがこんなに怖がりなんて•••
その後、いろいろありながらお化け屋敷から出られた。
俺はアーダルベルトに質問をした。
『アーダルベルトはお化けが怖いのか?』
アーダルベルトはレモンを噛んだような顔をしながら質問に答えた。
『殺人鬼なら怖くは無いが、実態がわからないものはどうも苦手でな。』
俺はアーダルベルトの話を聞きながら戦場のアーダルベルトとお化け屋敷のアーダルベルトを重ねてみた。
•••駄目だ、お化け屋敷のアーダルベルトが可愛すぎる。これがギャップ萌えと言うやつなのか?