第17章 添い寝
『寒いから添い寝させてくれ。べ、別にやましい意味じゃなくてだな』
俺は弁解がましく言ったが、アーダルベルトは
ヘルマンに妖笑を見せながら言った。
『俺もいま寝るからちょうどよかったな』
よかった、丁度寝るところだったみたいだ。
『さっ、横になって』
アーダルベルトはすでに軍服のままベットの横になり、俺を待っていた。
『軍服は•••寝にくいがいいか。着替えるのが面倒だ。』
俺は軍服のままアーダルベルトの隣で横になった。•••近すぎる。
アーダルベルトはずっと俺を見てくる。逃げないように見張っているみたいだ。
しかし、添い寝だけでは暖かくならない。もっと体を密着させないと!
『アーダルベルト、だ、抱いてくれ。寒いんだ。』
『••••••』
アーダルベルトは俺が 抱いてくれ と言ったことには驚きはしなかった。
そして、黙ったまま抱きしめてくれた。
軍服越しに体温が伝わってくる。
とても暖かくて俺は、こいつがパラレルワールドでは 処刑者 と呼ばれているのがわからなかった。 これも、ただの遊び感覚でやっているのか?
俺は色々と考えたが、しばらくすると眠気が訪れてきて俺はアーダルベルトの腕の中で眠った。