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約束の未来へ【御幸一也】長編

第6章 【第4章】選ばなかった未来_道


「春大前……正確には選抜から戻ってきてからだと思います」

自分で答えながら胸が痛んだ。

「そうか」

監督は短く答えると、降谷くんの方へ向く。

「とりあえず病院へ行く。いいな」
「……はい」
「太田部長、手配お願いします」
「もう、タクシー呼んであります。行きましょう」

降谷くんは小野くんに肩を借りながら歩き出した。
その背中を、私はただ見送ることしかできなかった。

御幸side

……あの野郎、フォームの見直ししてなかったのかよ。

に降谷のフォームの違和感を言われた翌日、
本人に伝えてあった。

それ以降、調子の浮き沈みの頻度が少し減ったように思っていた。

だから、
あいつなりに修正できていると思っていたのに――。

降谷の暴走を止めきれなかった自分自身に
少し苛立ちが隠せなかった。

降谷達が病院へ向かう。
自然と俺の視線はへ運ばれる。

そこには心配と後悔が混ざった目をしたの姿があった。

……また、この顔をさせちまった

沢村がイップスになった時も同じ顔をしていた。
俺はその姿にかける言葉を探していた。

「ふぅ……」

言葉が見つかる前にが大きく息を吐いた。

「……慣れないね、やっぱり。こればっかりは」

そういうものの、顔は俯いたままの。

……もっと早く言えてたら、なんて考えてそうな顔してる

「何もお前一人で抱え込む事ねぇよ」

……近くに居たのに止めることのできなかった俺ら選手の責任もある。

「降谷にとっても高い勉強代になっただろうよ」
「……そうだね」

御幸side

検査結果は大事には至らなかった。

それでも降谷はしばらくノースロー。

夏を目前に控えたチームにとって、
決して小さくない痛手だった。

だが――

誰も立ち止まってはいられない。

降谷が戻ってくる場所を守るためにも。
俺たちは前に進むしかなかった。

そして数日後。
俺とは東京代表の招集日を迎える――。
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