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約束の未来へ【御幸一也】長編

第6章 【第4章】選ばなかった未来_道


夢主side

紅白戦後、
杏奈ちゃんのスコアブックの清書を手伝っていたら
落合コーチが私の取っていたスコアブックを手に取って見ていた。

「……どうかされましたか?」

私が聞くと、少し考えた顔をしてから

「このスコアブック、少し借りてくぞ」

そう言ってそのまま持って行ってしまった。

……口数少ないからよくわかんないけど、
指示は的確だし、実力も確かだもんな。

私は、少しだけ目で落合コーチを追ったあと、
杏奈ちゃんの方に視線を戻した。

落合side

試合中も後輩に教えながら取っていたスコアブック。
その中身に興味が引かれた。

普段の練習の時から目の付け所は違うと思っていたが……

上級生チームの方の分も一年生チームの方の分も両方ともほぼ完璧に埋まってるだけじゃない。

あえて開けられている余白にびっしり書き込まれていたのは、
本来スコアブックにのるはずのない球種や外野の配置の動き。
そして、ピッチャーの調子の上がり具合とキャッチャーの配球とリードの癖だった。

「リアルタイムでしか得られない情報……ね。なるほど」

発言の内容にも納得がいった。

並のマネージャーじゃ決してたどり着けない。

このスコアブックは選手達の成長に大きく使える。

「……敵チームじゃなくて良かった」

俺はスコアブック片手に監督室へ入る。

そこでは片岡監督が何やら電話していた。

「……そうですか。本人の意向を確認してから折り返します」

そう言って切られた電話。

片岡監督が口を開いた。

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