第4章 【第3章】譲れない場所
「光舟くんに私から話そうか?一也嫌われてそうだし」
「あはは……バレてた?」
少し空気を誤魔化すように言うと、
は「もう……」と小さく息を吐いた。
「まぁ、嫌われてるなら尚更俺からちゃんと話すわ」
「その方が身に染みるだろ」
俺は小さく笑った。
それにつられてなのか、も小さく笑う。
「なら、よろしくね。ああ見えて意外と純粋で可愛いところあるから」
「おう」
その日の夜、同室の2年の木村に
奥村が部屋に戻ったら席を外してもらうようにお願いをした。
のためにも、チームのためにも
あまり大事にする気もない。
数分後、
部屋のドアが開き奥村が入ってきた。
相変わらず無愛想な態度。
「じゃあ……」
そう言って部屋から出る木村。
「すまねぇな、終わったら呼ぶわ」
「いえ、ごゆっくり」
短い会話の後にドアが閉まる。
「奥村、ちょっと」
俺は奥村を手招きする。
少し不満そうな顔で近付く奥村。
「……なんですか」
「お前、沢村とやり合ったらしいな」
その言葉に視線を逸らす奥村。
……ガキかよ。
「別に悪い事じゃねぇよ、つーか多分沢村が悪ぃし」
「問題はキャッチャーとしてのお前の行動な」
頷きかけた奥村は
一瞬にして目を丸くした。
「翌日、春日一高との試合あったろ」
「もし、沢村が調子崩して試合に影響してたらどうするつもりだ?」
その言葉に奥村の肩が少し揺れた。
「沢村はこの程度の事で崩れるやつじゃねぇけどよ、ピッチャーに気分よく投げてもらうのは、キャッチャーの役目だろ?」
「投手と捕手なんだ、野球で語り合え」
奥村は俯いたまま小さく頷いた。
「キャプテンとしては以上。ここからは私用だ」
真っ直ぐに奥村を見つめ直す
「お前、の事どこまで知ってる?」