第5章 『その温度を、まだ知らないふりで』
「……っ」
その動きだけで、
身体が強張る。
指先がまたハンジの服を掴んでしまう。
ハンジの動きが止まった。
近すぎる距離のまま、
視線がぶつかる。
「……それ、
分かってやってる?」
そして、服の裾へ触れていた指先が、ゆっくり滑り込む。
「っ……」
ひやりとした空気。
そのあとすぐ、
素肌へ触れる手の熱。
びく、と身体が揺れる。
「……𓏸𓏸」
甘やかすみたいな声なのに、
触れてくる指先は、
少しずつ理性を削るみたいに動いていく。
腰へ触れたまま、
親指がゆっくり撫でる。
「ぁ……」
息が漏れた瞬間、
ハンジが小さく目を閉じた。
「……だめだ、
可愛すぎる」
ぽつりと零れた声。
そのまま、
また唇が重なる。
深く、深く。
何度も角度を変えながら、ゆっくり熱を奪われていく。
ソファへ沈んだ身体が、
無意識に小さく反った。
その時。
腰へ触れていた手が、
そのまま、ゆっくり内側へ滑り込む。
触れた手が、肌を確かめるみたいにゆっくり撫でる。
「ぁ……」
息が漏れる。
ハンジの視線が揺れた。
「……可愛い」
小さく零れた声。
また唇を塞がれる。
唇を塞がれたまま、手がさらに上へ滑っていく。
「んっ……」
触れられるたび、身体の奥が甘く痺れる。
ソファへ沈んだ身体へ、ハンジの体温が重なる。
近い。
熱い。
思考が、
どんどん奪われていく。
そのまま、胸元へ触れた指先が、
ゆっくり形をなぞった。
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