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【文スト】不思議の国の異能少女・陰

第8章 約束の日


色取り取りの飾り付けやイルミネーション。
街はすっかりクリスマスムードだ。

今年もこの日がやってきた、とアリスは溜息を着いた。


然し、中也と出会って直ぐの誕生日。
中也と話して以来、以前ほど落ち込むことはなくなっていた。
毎年、クリスマス当日にはマフィアでパーティもある。
楽しむことも出来るようにはなっては来ているがーーー


「一旦、落ち込むのは仕方ないよね」

はぁ、と再び溜息を着く。
過去のお陰で今の自分がいるーーーその言葉を素直に受け止めてグルグルとしている思考を如何しようかと考えていると、ふと思い出した事があった。

「あ、今日は中也兄が訓練するって云ってたっけ」

何時ぞやの取引で教えてもらっている護身術。

中也が五大幹部となった今、幹部自ら部下に稽古をつけること等と多忙故に少なくなってはいるが、今日夜から殲滅案件が入っているため、その最終調整のために稽古すると連絡が来ていたのだ。

「身体動かしてたら忘れてるよね」

アリスはポートマフィアへ出勤するのであった。



ーーー

「一寸、休憩すンぞ」

中也がそう云うと、訓練に参加していた男達は座り込んだ。
数人居る女性はタオルを持って中也の側に寄って行く。

「中原幹部、お疲れ様です!」

「此れ是非使ってください!」

次々差し出されるタオルを断り、用意していた自分のタオルを持つと中也は目的の人物を探しだして、歩み寄っていった。


「アリス」

「ハァ、ハァ。疲れたよ、中也兄」

「そりゃ何よりだ」

タオルをアリスに差し出す中也。
それを受け取ってアリスは汗を拭く。

「手前、今日の予定ーーー」

「中原幹部!」

話し掛けていた所に、黒服の伝令が現れて中也に話し掛けた。

「何だ?」

「首領が本日の案件で確認したいことがあると」

「直ぐに行く」

そう云うとアリスの頭をぽん、と撫でた。

「ちょっくら行ってくるわ」

「うん、行ってらっしゃい」

笑顔で見送るアリス。
中也が見えなくなったところで、自分もどうしようか考えていると、

「ちょっと」

「!」

突然、呼び止められて囲まれたのだった。
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