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【文スト】不思議の国の異能少女・陰

第7章 出生


色取り取りの飾り付けやイルミネーション。
街はすっかりクリスマスムードだ。

心做しか皆楽しそうなお祭りムードの中、真反対の感情を顔に浮かべながら歩く少女が一人。


「はぁ、この雰囲気。毎年思うけど如何にかならないのかな…」


アリスは、誰にも聞こえないような声で呟く。
特に目的があったわけではないのに街に出てしまったアリスは、そのことを激しく後悔した。


「矢っ張り、今日は帰ろうか「何、辛気臭い顔してンだ?」……うん?」


アリスの独り言に声が重なる。
そちらの方を向くと、一人の人物が立っていた。


「あ、中也兄」

「久し振りだな、アリス」

そう返事したのはポートマフィア所属の中原中也だった。


「本当に、お久し振りだねー。何か大変そうだったもんね」

「……そうだな」

アリスの言葉に静かに答える中也。

「今日はお休みなの??」

「ああ」

いつもと違う恰好をみて、そう決めつけるアリスだったが正解のようだった。

「結構、ラフな格好してるね?クリスマスイブなのに」

「あ?クリスマスイブと格好に何か関係でもあるのかよ?」

「……今日誰からも何も誘われたりしてないの?」

「否、特には…、そういや昨日姐さんの部隊の奴等とかから予定は聞かれたな」

「その人達とお出掛けしないの?」

「久し振りの休暇だ。のんびりやりたい事してェから適当なこと云って話題切り替えてきた」

「……中也兄って鈍感なんだね」

「あ?喧嘩なら買うぜ?」

「にゃっ!?痛いっ!ギブ、ギブッ!御免なさい!」

片手で頭を鷲掴みにされてギリギリと握り締められるアリス。
早々にギブアップすると、中也はポンポン、と頭を軽く叩き、辞めた。

「ちったあ元気出たかよ」

「あ……。」

グルグルと考えていたものを一瞬とは云え、忘れられていた事にアリスは間抜けな声を上げる。

「有難う、中也兄」

「礼を云われるような事はしてねえよ」

「……中也兄のやりたい事って?」

笑っていう中也に、アリスは髪を整えながら質問する。
中也は少し考える。
そして、


「一緒に来るか?」

「え?」


思わぬ提案に、アリスはキョトンとするのであった。
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