【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第8章 春夏秋「冬-2」
~ ×乙骨 ~
翌朝。
コンコン、と部屋の扉がノックされる。
まだ少し眠たげな空気の中、虎杖が「はーい」と返事をすると、ガラリと扉が開いた。
乙骨「おはよう」
そこに立っていたのは、任務から戻ったばかりの乙骨だった。
少し外の冷たい空気を纏ったまま、穏やかに笑っている。
虎杖「あ、乙骨先輩」
虎杖が立ち上がる。
すると乙骨は、部屋の奥にいる蘆屋へ視線を向けた。
乙骨「さん、迎えに来ました」
「おかえりなさい」
蘆屋が微笑む。
けれど次の瞬間。
乙骨の視線が、虎杖へ戻った。
乙骨「……虎杖君」
虎杖「はい?」
乙骨「どうしたの?」
虎杖「え?」
乙骨「ずいぶん、寝不足みたいだね」
虎杖の目の下にはうっすら隈ができていた。
虎杖「っ!!」
虎杖の肩がびくっと揺れる。
一瞬で昨夜の出来事が脳内を駆け巡った。
服。
大土下座。
寝れなかった夜。
虎杖(言えるわけねぇ~~~~~!!!!)
虎杖はぶんぶん首を振った。
虎杖「い、いえ……なんでもないです……」
声がちょっと裏返る。
その様子を見ながら、乙骨はにこ、と笑った。
優しい笑顔。
……なのにちょっと怖い。
乙骨「虎杖君なら大丈夫だと思って、五条先生の提案も承認したけど」
穏やかな声。
乙骨「……まさかね」
さらに笑顔が深まる。
乙骨「そんなことはないよね?」
虎杖「っっっ!!!!」
虎杖、完全硬直。
圧がすごい。
しかも乙骨は怒鳴っているわけでもない。
ただ静かに微笑んでいるだけなのに、めちゃくちゃ怖かった。
虎杖は反射的に背筋を伸ばす。
虎杖「す、すみません!!!!!!」
部屋に響く大声。
蘆屋がびくっと肩を揺らした。
虎杖「な、なんでもございません!!!!」
虎杖は半泣きみたいな勢いで続ける。
虎杖「緊張して寝れなかっただけですっ!!!!」
乙骨「へぇ」
乙骨がにこにこ頷く。
乙骨「そっか」
虎杖「はい!!!!」
乙骨「ならよかった」
虎杖「はい!!!!!!」
虎杖はもはや体育会系の返事になっていた。