第5章 解れる境界線
「ごめんな。脅すような形なってもうて……やけど、ほんまのことやから。紫音がほんまに僕としたい思たら、出来るだけ痛くせんようにする」
少し傷付いたような、寂しそうな表情をする宗四郎様。
私が怖いと思って距離を取ったの、嫌だった?
「そ、それ以外……なら、痛くないですか?」
「まあ、あんま痛くない思う」
お腹に軽く指を当て、「どうしたらいいですか?」と聞いてみる。
だが宗四郎様は首を振った。
「飯食お」
結局、それ以上は何もせず、リビングに向かった。
男の人は、あのままでも、大丈夫なものなのだろうか……。
慌てて追いかけて、手を握った。
少し驚いたようだが、優しく握り返してくれる。
「ソレ……大丈夫なんですか?」
繋いでいる手を引き寄せられて、手の甲に彼の熱が触れた。
「できる?」
頷くとソファに連れられ、宗四郎様は座り、私は膝の間で床に座らせられた。