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かるら怪談

第34章 鬼送り


私はA子を見た。
街灯の下に立つA子の口が薄っすらと笑みを浮かべる。前髪が影を作り、どんな目をしているかよく見えない。

「月曜日の夜、フィットネスクラブの帰り道、マンションの前に差し掛かったとき、足元に大きな影が見えた。あんまり大きな影だったから、びっくりして振り返ったけど、誰もいなかった。ただ街灯が光っているだけだった。」
「火曜日、部屋で寝ていたら、夜中に、低いくぐもった吠え声のような声が聞こえた。」
「水曜日、学校帰り。テストの採点で遅くなったんだけど、学校から出たところで、後ろから何かがついてくる。慌てて走って、人通りが多いところに行ったけど、後ろからじっと見られている感じがあって、その後はタクシーで家まで帰ったわ」

「T子は私に鬼をつけていった。だから、土曜日が1日目、日曜日が2日目、月曜日で3日目。」
「T子と話したとき、私もあなたと同じことを気にしたの。いったいどうやって鬼をつけるんだろうって。でもそのときは聞かなかった。」

「水曜日に、T子を問い詰めた。なかなか話してくれなかったけど、最後にやっと教えてくれわ。」
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