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かるら怪談

第32章 現代風の呪い


「名前も変えてしまったからな。例のTwitterの投稿が広まるってこともなかったらしい。」

実際、Fは引っ越しをしてから2年間というもの、特に問題なく学校に通っていた。ところが、そんなある日、Fが高校1年に進学したときのことだった、ネットのニュースで、Mの自殺が都市伝説のひとつとして取り上げられた。

「人名こそ伏せ字にしていたが、『Twitterの呪い』ということで記事が出ていたんだ。どこでどう調査したのか、RやGが死んだこともほとんどそのまま記載されいてたんだ。そして、最後の一人はまだ生きているが、消息不明だ、と記事は結ばれていた。」

その記事のコメント欄にFが投稿をしたのが確認されている。

『公的な教育委員会の調査では、いじめの事実はなかったということ。
 Mの完全なる逆恨み。RやGは被害者。むしろ、Mの父親のほうが問題だったという噂』

あくまで第三者という風に装っているが、それは間違いなくFの投稿だった。なぜなら、教育委員会の調査の結果については、当時、全校の保護者会で発表されていたが、Mの父親が学校に執拗に申し出をしたなどの事実は伏せられており、少数の関係者しか知らないことだったからだ。

「Fはこの投稿の2週間後に、下校途中に何者かに襲われ、腹を刺されて死んだんだ。まるで、ネットに潜んでいた呪いに『発見』されてしまった、とでも言うかのようにな」

地元警察は当然捜査をしたが、夕方の田舎道での犯行で、目撃者もなく、犯人を特定するに至らなかったそうだ。

「時期も死に方もバラバラ。多分ここで、Yが死ななければ、一生この3つの事件はつながることがないままだったろうな。だが、Yの死によって、急転直下、一気に繋がりが見えてきたんだ」

鍵はYが残した日記だった。Yは律儀な性格で、ずっと日記をつけていた。それは息子のMが死んだ後も同じであった。そこに、R、G、Fの死についての意外な真相が書かれていた。

「Yは、Mの死について、公的に3人を裁くことができないと悟ったんだ。それで、自分で鉄槌を下すことにしたんだな。離婚もその準備だったようだ。」
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