夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】アンケート開催中
第14章 天使と巡り会うオラトリオ【東京第2結界】
「――【かざした手に透けて見る 輝く光に眩んだ】」
――【正夢も逆夢も 混ざり合い溶けてしまえばいい】
少年の歌に反応するように、薄暗い空間に星が瞬いた。キラキラと閃光を放ちながら駆け抜ける星々が、鋭い軌跡を描いて“母”へ襲いかかる。
「【流れる軌跡のゆく先で 震える自分に出会う。降り注ぐ想いは星となり 君を導くだろう】」
――【この夜空を照らして】
手を掲げた少年が、スッと振り下ろす。その動きに誘導されるように、“母”の頭上で星々が重なり、貫いた。
その様子を、息を呑んで見つめる。歌は終わったのに、耳の奥でまだ鳴り止まなかった。
「【呪歌】ね。やるじゃん、星也。今度 カラオケ行く?」
「行きませんよ。それより、被害者の保護を」
そう言って駆け寄ってきた少年は、膝を折って目線を合わせてくれる。
「遅くなって すまない。大丈夫?」
――よく頑張ったね。
瞬く夜色の瞳はどこまでも深くて、頭に触れた温もりに、目頭が熱くなった。
* * *