夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第6章 クレッシェンドに高まる熱【賭け試合】
「伏黒、危ねぇなぁ。ハッタリが過ぎるって」
先ほどのことを思い出し、虎杖は伏黒に眉を寄せた。
殺しただとか、一月前に会ったとか、威勢だけのクズがいた とか……全部 出まかせではないか。
自分が口を挟むとボロしか出さないため黙っていたが、内心ではバレないか冷や冷やした。
だが、伏黒は「そうでもないだろ」と平然と返してきた。
「呪詛師も参加してるなら、それなりに入れ替わりもあるはずだからな」
そう話していると、「メグ、ユージ」と聞き慣れた声に呼ばれる。
「どうだった?」
「あぁ。虎杖が賭け試合に出場することになった」
「ホント? すごい」
うわ。声に抑揚がなさすぎて、全然 すごいと思っているように聞こえない。表情も微かに目を丸くした程度……見逃してもおかしくないほど小さな変化。
しかし、伏黒には「すごい」という称賛がしっかり伝わっているようで、「別に」と目元を少し赤くしている。照れているのか?
「オマエはどうだ?」
「建物の周りを一周してきた」
話によれば、排気口は詞織なら通れるサイズらしいが、どこに繋がっているかは不明。
非常口には外にカメラが一台。ドアは術式や呪力で強化した攻撃で突破できそうだが、中では定期的に見張りが巡回している気配がしていたそうだ。