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裏夢短編【ヒロアカ】

第1章 執着


「……ねえ、さん。今日は、帰さないよ」


放課後の寮。

出久くんの部屋の扉が閉まった瞬間、カチリと鍵の掛かる音が静かな部屋に響いた。

彼の手があたしの手首を掴み、そのままベッドへと押し倒される。
いつもなら「ごめん!」と顔を赤らめるはずの彼は、今はただ、暗い熱を帯びた瞳であたしを見下ろしていた。


「最近、みんなが君に触れすぎなんだ。かっちゃんも、他の男子も……。僕、もう限界だよ」


「い、出久くん……顔が怖いよ……」

あたしの震える声すら届かない。彼は覆いかぶさるようにして、あたしの首筋に深く顔を埋めた。


「怖がらせてごめん。でも、君が悪いんだよ。僕だけを見てって言ったのに……。
……ねえ、わからせてあげる。君が誰のものか、その身体の芯まで」


震える手つきで、けれど拒絶を許さない強さで、彼はあたしの服を解いていく。

露わになった肌に、出久くんの熱い掌が触れる。その指先がなぞるたびに、電流が走ったように身体が跳ねた。


「あ、っ……出久、くん……っ!」

「……名前、呼んでくれて嬉しいよ。もっと、僕の名前だけ呼んで」


彼の唇が、あたしのすべてを奪うように重なる。

深く、深く。吐息が混ざり合い、脳が溶けていくような感覚。

出久くんの筋肉質な身体が押し付けられ、逃げ場のない密室で、彼の匂いだけが充満していく。


「……さん。……愛してる。愛してるなんて言葉じゃ足りないくらい、君が欲しい」

ついに彼が、あたしの最奥へと入り込んできた瞬間。

「……っ! ぁ……っ!!」

衝撃と快楽に、あたしは彼の背中に爪を立てた。

いつもは「みんなを救う」ための大きな手が、今はあたし一人を独占し、壊さんばかりに抱き寄せている。


「僕だけを見て。……僕以外、いらなくなるようにしてあげる」



何度も、何度も、彼は名前を呼びながら激しく腰を突き上げた。

一歩引けば優等生の彼が、ベッドの上では獣のような執着を見せる。

そのギャップに、あたしの理性は一瞬で崩れ去った。

あふれ出る涙も、掠れた声も、すべてを出久くんに飲み込まれていく。

窓の外では夜が深まり、静まり返った寮の一室で、二人の狂おしいほどの愛の音だけが、朝まで途切れることなく響き続けた。



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