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かぐや姫だって幸せになりたい!!【銀魂 坂田銀時】

第1章 かぐや姫は好きな人に自力で会いに行く!!


「竹取物語っつーんだけどよ。竹の中から生まれた可愛い姫さんが、立派に育って男共を玉砕させまくって……。最後には、月の迎えが来て、羽衣を着せられて……地上の記憶を全部忘れて、月へ帰っちまうんだ」


「……とても、悲しいお話ですね……」



の瞳がこれまでにないほど深く、寂しげに揺れた。


「記憶を消してまで、連れ戻される……。……それは、それほどまでに罪深いことだったのでしょうか。……地上で誰かを愛し、側にいたいと願うことは……」



その横顔があまりに儚く、今にも夜風に溶けてしまいそうに見えて、銀時の胸に得体の知れない焦燥感が走った。



「おい……。何泣きそうな顔してんだよ。あれはただの物語だ。俺は勝手に月へ帰るなんて許さねーぞ。……第一、あんなワガママな姫さんと、アンタじゃ大違いだろ」


「……そう、ですね……それでも。……もしも、迎えが来るとしたら。私は……」


最後まで言葉を紡がず、は銀時の腕にそっと頭を寄せた。
銀時は自分の腕に重なるの小さな頭を、大きな手で温かく包み込むように撫でた。


「……ほら、そんな湿っぽい顔してねーでさっさと寝ろ。夜更かしは美容に悪いってお妙も言ってただろ」

「……銀さん」

「月なんてな、遠くで光ってるだけのただの石っころだ。迎えだの何だの、そんなもん来る前に俺が叩き落としてやるよ」


銀時はそう言って、を促すように軽く背中を叩いた。


「……そうですね。明日は、美味しい朝食を作りますね」

「おう、期待してるぜ。……おやすみ、」

「はい。……おやすみなさい、銀さん」


が少しだけ安心したように自室へ消えていくのを見届け、銀時は消えかかった月を苦々しく睨みつけた。



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