【チェンソーマン】先輩、私はそっちじゃない〈早川アキ〉
第1章 フォーリンラブ
「……」
「……」
沈黙が流れた。
マキマさんに紹介された、私の初めてのバディ。
私よりも1年先輩の早川アキという男。
正直……かっこよすぎて、声が出なかった。
好みど真ん中をぶち抜かれた感じ。
これからお世話になる先輩だと思い出し、慌てて頭を下げる。
「安達風澄です。
よろしくお願いします」
平静を装い、とりあえず好意を隠す。
会ったばかりで好意を寄せられても、気持ち悪いだけだろう。
一目惚れなんて初めてだ。
この人はどんな声をしてるんだろう。
頭を下げたまま、落ちてくる声に耳を澄ませた。
「あぁ。
とりあえずついてこい」
淡々としているのに、少し掠れた綺麗な声。
透き通った海のような…はたまた、純白の粉雪のような…そんな尊い声。
参ったな……声まで好きだ。
今日から私は、この人と一緒に仕事を出来るんだと思うと、胸が高鳴って仕方なかった。