第15章 大野さん
『…飲み…すぎた…』
お手洗いに向かうあたし
大野さんに緊張して、
ビール飲みすぎた…
「莉子 ちゃん」
『え?…うわ!大野さん!』
後ろを振り向くと、
そこには大野さんがいた。
あたしの顔を見てふにゃっと
笑う。……かわいい。
『どうしたんですか?』
「あ、俺もお手洗い」
はは、じゃあ。なんて
言いながら別れようとすると
大野さんに手首を掴まれた。
『え…』
「ニノのことよろしくお願いします。」
そう言って一礼してきた大野さん
驚いて口が開いてしまった。
「ニノ大丈夫そうに見えて
すごい寂しがりやだし?
人一倍、悩むし……あと」
『大野さん。わかりましたよ?
十分、あなたが二宮さんを愛してるか。
どれだけ理解してるかも…』
「ほんと?」
『はい。きっと嵐さん全員
お互いを理解して、
相手のことを思いやってて…
本当にいい仲間ですよ。羨ましい』
「うん。本当に幸せだ、俺」
『大野さん…お手洗いに…』
そう言うと思い出したように
大野さんがお手洗いに入る。
二宮さん?
もっと大野さん好きになっちゃいました。
嵐さんも好きになっちゃいました。
そして、
あなたももっともっと好きになりました。