第15章 大野さん
後日、二宮さんが
あたしをある焼肉屋さんに呼んだ。
結構高そうなお店で、
しかも二人の初めての外食
緊張しながらも、
店員さんを呼んで案内してもらった。
やっぱり個室なんだよね。
〈失礼いたします。
お連れさまがお見栄です。〉
ガララーっ…
扉が開くとそこにはなんと…
≪こんばんは~嵐で~す!≫
嵐が……嵐がいた。
『こ…ここ……こここんばんは!』
「ほら~何かおかしくなっちゃったで
しょうが~!莉子 ちゃん、こっち」
そう言って奥の席にいる二宮さんが
あたしに手招きをした。
『あ…あの…これは…』