第42章 大切な家族 *nino*side
「悠くーん、葵ちゃーん!」
そう言って莉子 のお母さんが
うちの家まで迎えにきた。
お父さんはたぶん車の中だろう。
俺は挨拶して二人を見送った。
「お父さんがね?
男の苦労はキツいんだぞ?っていうから
今日と明日はゆっくりしなさい?」
そう言うお母さんはニヤニヤしながら
二人を車の中に入れた。
ガチャンっ
『ふ~…掃除機やっとかけれる…っ…』
掃除機を出そうとする莉子 さんを
後ろから抱きしめた。
「今日は…いいんでしょ?」
『……うん』
その合図とともに
俺は莉子 をお姫様だっこして
寝室に運んで行った。