第4章 童貞を殺すニットの誘惑♡ 【ヒロアカ 轟焦凍】
数ヶ月後。
ワイドショーの速報テロップが、日本中を震撼させた。
『人気No.1ヒーロー・ショート、電撃結婚! お相手は一般女性。妊娠3ヶ月、近くパパに!!』
記者会見の席で、いつもの無機質さはどこへやら、どこか誇らしげに「俺が無理を言って、早く家族になりたかった」と語る焦凍。
テレビの前でそれを見ていたは、少しふっくらしたお腹をさすりながら溜息をついた。
「……あんなに必死に中出ししてたら、そりゃあ、すぐできるよね……」
隣でテレビを消した轟が、満足げに彼女を引き寄せる。
「……文句あるか?」
「……ないけど。でも、出産までは、もうあのニットは禁止だからね!」
「……。産後、また新しいのを買っておく」
「もうっ!」
呆れたように言うを、轟は背後から包み込むように抱きしめた。
逞しい腕が、まだ控えめに膨らみ始めたお腹を優しく守るように守る。
轟が重ねた手に力を込めると、カチリ、と硬質な音が響いた。
二人の左手の薬指。
そこにあるお揃いのプラチナの指輪が、角度を変えて重なり、ぶつかり合う。
あの日、無防備なニット姿の彼女を強引に貫いた執着も。
今日、カメラの前で堂々と宣言した覚悟も。
すべてはこの指輪の輝きに集約されていた。
「愛してる、。お前も、俺たちの子供も……一生、俺の隣で離さない」
指輪が当たる小さな音は、これから始まる二人の、そして三人の長い物語の幕開けを祝う鐘の音のように、静かな部屋に溶けていったーー。