第7章 ※宿儺は伏黒の女を食い散らかしたい 【呪術廻戦 伏黒恵】
その「無理に作り上げた平穏」は、寮に戻った途端に音を立てて崩れ去った。
自室で着替えようとしたを、異常なまでの「熱」が襲ったのだ。
五条の封印があるはずなのに、下腹部の奥が疼き宿儺に蹂躙されたあの夜の感覚が、鮮明な映像を伴って脳内に直接流れ込んでくる。
(っ……やだ、なんで……)
身体が勝手に、あの暴虐な快楽を思い出してうねり始める。
指先が震え、膝に力が入らない。
宿儺の呪力が、封印の内側で「男の体温」を求めて暴れているかのようだった。
は朦朧とする意識の中、ふらつく足取りで部屋を出た。
向かった先は、あの日自分を守れなかったことを悔い、誰よりも自分に寄り添おうとしてくれる彼。
「……恵、くん……っ」
ノックもそこそこに、は伏黒の部屋のドアを開けた。
室内で静かに本を読んでいた伏黒が、驚いて立ち上がる。
「!? ……っ、どうした、その顔……」
の顔は真っ赤に火照り、瞳は潤んで焦点が定まっていない。
彼女は伏黒に縋り付くようにして、その胸元に顔を埋めた。
「助けて……恵くん、熱いの……身体が、変なの……っ」
「……っ、……」
伏黒は、彼女の身体から微かに漏れ出る、あの忌まわしい宿儺の呪力を感じ取った。
封印は解けていない。
だが、彼女の肉体そのものが、宿儺に刻まれた記憶を求めてしまっている。
「…………っ、恵くん、触って…」
伏黒の瞳に、激しい葛藤と、暗い独占欲が火花を散らした。
「……俺は、お前を傷つけたくない。……でも、」
伏黒はの腰を引き寄せ、耳元で低く、掠れた声を漏らした。
「そんな顔、他の奴に見せるな。……宿儺の記憶を、俺が全部塗り潰してやる」
伏黒はを抱き抱え、静かにベッドへと押し倒した。
その瞳は、一人の女を追い詰める「男」の、暗い熱を帯びていた。
「……、見てろ。宿儺のつけた傷も、匂いも、全部俺が消してやる」
伏黒の声は低く、ひどく熱を孕んでいた。
震える手でのブラウスのボタンを一つずつ外し、露わになった肌を瞳に焼き付ける。
そこには五条の封印でも消しきれなかった、宿儺が残した淡い痣が、呪いのように点在していた。