禪院家の落ちこぼれシリーズ 【R18】クロスオーバー
第13章 呪われた彼は彼女に救われたい 【銀魂 土方十四郎】
「必ず、俺の手ねじ伏せてみせる。……俺の魂を、あんたの隣に相応しいものに、必ず戻してやるよ」
「……はい。応援しています、土方さん」
いのりは彼を真っ直ぐに見つめ、強く頷いた。
たとえ明日、また彼が別人のようになってしまったとしても。
この夜に分かち合った熱と、初めて言葉にしたこの想いがあれば、何度でも彼を呼び戻せる。
「私、どこにも行きません。……ずっと、ここで待っていますから」
夜明け前の青白い光が、部屋の隅を静かに照らし始める。
まだ終わりの見えない戦いの中にありながらも、二人の心には、決して消えることのない確かな絆が刻まれていた。
「……成仏しろ、このオタク野郎……ッ!」
昼間、土方は己の魂を削るようにして執務に励み、精神を極限まで研ぎ澄ませていた。
呪いをねじ伏せ、内なる「トッシー」を消し去るために。
だが、肉体の疲労が限界に達し深い眠りに落ちた瞬間「それ」は音もなく這い出してくる。
(………また拙者のターンが回ってきたようでござるな)
夜の帳が下りた屯所。
静まり返った廊下を、足音もなく進む影があった。
土方の肉体を借りたトッシーは、慣れた手つきでいのりの部屋の障子に手をかける。
「土方、さん……?」
寝入っていたいのりが微かな気配に目を覚ますと、そこには月光を背に負った、異様な熱を孕んだ瞳の男が立っていた。
「……お呼びでござるか、いのり殿。三次元の女子など興味なしと公言しておりましたが……貴殿という『特例』を知ってからというもの、拙者の脳内メモリは、貴殿との濃厚な接触(ログ)でパンパンに膨れ上がっているのでござるよぉぉ!」
「トッシーさん……っ、だめ、土方さんが……土方さんが頑張ってるのに……!」
「……クックック。彼も必死でござるな。だが、彼が眠っている間、この肉体の主導権は拙者のもの。……さあ、今夜も『真選組副長・夜這いルート』の攻略を開始といたしましょうぞ!」
トッシーは、土方の強靭な腕でいのりを組み敷いた。
いのりは、土方の意思ではないと分かっていながらも、その指先が、その唇が自分を蹂躙し始めると、身体が勝手に熱くなっていくのを止められなかった。