禪院家の落ちこぼれシリーズ 【R18】クロスオーバー
第13章 呪われた彼は彼女に救われたい 【銀魂 土方十四郎】
「抱いてください、土方さん。……貴方の意志で、私を」
「……何、言ってやがる」
土方の声は掠れていた。
罪悪感に押し潰されそうになっている自分に対し、いのりが投げかけた言葉はあまりにも予想外だった。
「馬鹿言え! 今さっき、俺に、あんな……あんな酷い真似をされたばかりなんだぞ!? なのに、なんで……」
「……上書き、してほしいんです」
いのりは震える指先で、土方の着物の袖を弱々しく掴んだ。
その瞳には恐怖ではなく、切実なまでの思慕が灯っている。
「……全部、土方さん自身の熱さで消してください。この身体に残っているのが『呪い』じゃなくて、土方さんだって思わせてほしいんです」
その言葉が土方の胸を激しく穿った。
まだ刀の呪いは完全に解けてはいない。
油断すれば、またあの薄気味悪い人格が這い出してくるかもしれない。
けれど、今、目の前で涙を溜めて自分を求めているこの女を放っておくことなど、真選組副長としても、一人の男としても、できるはずがなかった。
「……たく。……あんた、本当に馬鹿だな」
土方は吐き捨てるように呟くと彼女を力強く抱き寄せ、指先でトッシーが汚した彼女の唇に触れる。
彼女の唇の端から溢れ、顎を伝っていた白濁を指で拭い去る。
自分の種でありながら、他人に、ましてやあの呪いに無理やり吐き出させられたものだと思うと、胸の奥でドロリとした嫌悪感が渦巻いたが、土方は汚れを拭うと、迷うことなくいのりの唇を塞いだ。
「ん、……ふ……っ」
優しく、それでいて逃がさないような、深い口付け。
土方は彼女の口内に残る「自分の味」を、舌で一つ一つ丁寧に掬い取っていった。
自分の味がする嫌悪感を塗りつぶすほどの、狂おしいまでの愛しさが込み上げてくる。
「……はぁ、……っ、土方、さん……」
「……全部だ。全部、俺が飲み込んでやる。あんたの中に残ってる『あいつ』の欠片、一つ残らず俺が食い尽くしてやるよ」
土方の瞳に獲物を捕らえる獣のような、そして守るべきものを慈しむ男の熱が宿る。
「覚悟しろ。……朝まで、寝かせねーぞ」
土方は彼女の身体をゆっくりと畳に押し倒したーー。